今すぐプロに頼った方が良い症状
HSPは人間が持つ「特性」であり、病気ではありません。
ひといちばい「敏感」なため疲れやすいですが、「強い生きづらさ」を感じるような特性ではありません。
しかし、もし、あなたが日常生活に支障が出るような「強い生きづらさ」を感じている場合には今すぐ専門家(心療内科・精神科医、臨床心理士、公認心理師など)に相談をして下さい。
ただ、子供の頃から「強い生きづらさ」とともに生活していると、それが「当たり前」になってしまい、もはや「異常な状態」であることを忘れ去ってマヒしている可能性もあります。
なので、以下に「強い生きづらさ」の具体的な症状/生活上の支障を挙げていきます。
当てはまるものが1つでもあったら、必ず専門家にご相談下さい。
① 睡眠障害が起きている
- 寝つきが悪い
- 眠りが浅く、熟睡感がない
- 一晩に何度も目が覚める
- 朝、早くに目が覚めてしまい、再び寝付けない
- 昼間、異常なほど眠い
私は子供の頃から、布団に入ってから1時間以上は寝付けないという「寝付きの悪い子」だったので、これが睡眠障害の症状であることに長年気付きませんでした。
睡眠障害があると生活の質(QOL : Quality of Life)低下に直結するので専門家への相談は早いかと思いますが、以下の②と③の症状もないかを併せてご確認下さい。
② 日々、なぜか強く緊張している
- 筋肉が緊張している
(肩こり・頭痛がひどい。三十路前なのにピントがうまく合わず、目がかすむことがある) - 動悸がする
- 手に汗をかく
- 口、喉が渇く
- 胃腸の調子を崩しやすい
(胃が痛みやすい・お腹を壊しやすい・消化不良・下痢と便秘を繰り返すなど)
「大切なプレゼンがある」など、多くの人前に立つ訳でもない、何でもない毎日の日常生活において過度に緊張している場合も専門家への相談が必要なケースです。
ただ、自分が「普段から緊張している」とは、なかなか気付きにくいものです。
上記、身体の症状はそのサインですので、見逃さないようにしてください。
③ 不安や警戒心が強く、日常生活や人間関係に支障が出ている
- とにかく他人が怖くて完全に拒絶して生活している
(ひきこもり・仕事上の話しかしないなど) - 他人と親密な関係を築けない
- 他人との関係で「ある一線」を超えそうになると拒絶してしまう
(逃げる、強く突き放すなど) - 「失敗」するのが怖くて、その可能性のある場面を避けてしまう
- 「失敗」や「恥」は関係なく、いつも避けてしまう特定の場面がある
- 相手が不機嫌(怒る・悲しむ・困った顔をする)になるのが怖い/嫌
それによって、自分の本当の気持ちを言えない/押し殺して従ってしまう - 自分自身のことを、あれこれ「人と違う」「おかしい」と思い、何かをすることが出来ない/支障がある
特に人間関係で疲れを感じる‥という方は、上記に当てはまるものがないか、よく思い出してみて下さい。
1つでも当てはまることがある場合には、我慢し続けないで下さい。
1人で抱えて、苦しまないで下さい。
専門家のカウンセリングを受けることが、解決の近道です。
④ 無気力・抑うつ状態
「強い生きづらさ」のある状態(①~③、いずれかの状態)をそのまま放置していると、やがて起こる可能性があります。
自分に無理な負荷をかけ続けた結果、脳が疲れ切った状態です。
思考も動作も遅くなり、話すことも食べることも、何もかもがおっくうになります。
また、ささいなことにイライラしてしまうこともあります。
この状態になってしまうと、自分でメンタルクリニックを受診しようと決断することが出来ないばかりでなく、予約の電話をかけることすらままならない可能性もあります。
この状態になってしまう前に、必ず専門家に相談して下さい。
「メンタルクリニック」に抵抗感がある方へ
もしかすると「メンタルクリニック」にネガティブな考え(受診するのは恥、甘えなど)をお持ちの方もいらっしゃるかもしれませんが、そのように思う必要は全くありません。
転んで足をくじき、痛みがひかず歩けないときに、整形外科を受診しない人はほとんどいないと思います。
それと同じです。
表面化した「心の痛み」のサインを、見逃さないで下さい。
それを、絶対にスルーしないで下さい。
あなたの「強い生きづらさ」は、専門家に頼ることで軽減します。