「差」あるところに「流れ」あり (後編)

教えて相談室

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「差」があるところに「流れ」が出来る…というお話の続きです。
前回は脱衣所とお風呂場の温度差で「風」が吹くのと、心の「違和感」は似ているというたとえ話をしました。
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自分の中にある期待感との間に何らかのズレが生じると心の中に違和感の風が吹くというお話もありました。
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今回はその続きのお話。自分自身に対する期待のズレでも風が吹く…というお話からです。
それでは、ゲストのネコさんに体験談をしていただきます。
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私が中学生の頃の話なんですけど、数学のテストのために教科書や参考書の問題を3周させたんです。試験範囲の同じ問題を3回も勉強したんです!それにも関わらず成績が振るわなくて、平均点にも届かなかった…。あの時はとてもガッカリしましたし、ショックでした…。
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これはショックです!
数学の問題を3周させる努力はとても立派です。
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ありがとうございます。
あのとき両親もちゃんと私を見ていてくれて、努力は認めてくれました。
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ネコさんの体験談での「風」は、ガッカリしたりショックを受けたことです。
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そりゃそうです。頑張ったんですから、良い結果を期待します。
…あ、これが自分自身の中で起こったズレですね。
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自分に向かう期待は、自分の能力や容姿に関するものが多いでしょう。自分自身の「理想像」からのズレと言っても良いかもしれません。また、他者と自分を比較したときにも実感することがあるでしょう。
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自分と他人を比較して「ああ、なりたい」と理想像を作ったり、「自分は劣っている」などと思い込んだりするからズレが生じて風が吹く…ということですね。この風は一見、他者から吹いてきた風のようですが自分自身で生み出したもの…なんですね。
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それでは、もう少し考えてみましょう。
ネコさんの体験、もしも親御さんとの間で風が吹くとしたらどんなものでしょうか。
【考察】親御さんとの間で起こりうるズレ

1.成績がふるわなかったことを親に叱責される。

2.怒られはしないが「努力が足りない。もっと頑張れ」と言われる。

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親御さんはお子さんに対して良い成績・結果であることを「期待」しているから、そうならなかったときに風が吹いて怒ったりする…って訳ですね。
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あのとき、もしも怒られたりしていたら私は2重にショックだったと思います…。
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2重に風が吹くのは辛いですね…。
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2.のように「頑張れ」と言われて自分に起きる心のザワザワは、自分が頑張っていることを分かっていて欲しい相手から言われた場合に起きるものでしょう。
例えば、両親・上司・監督・コーチ・親しい友人や同僚などです。
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確かに、どうでもいい相手から言われても大きく落胆したりはしないかもしれませんね。「あなたに私の何が分かるんだ」とは思うかもしれませんが。
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感情が大きく揺さぶられているときは、それほど相手に対して大きな期待があったということでしょう。そして、それは自分と距離が近い人物ほど大きくなりやすいものと思われます。
あるいは、複数の感情が自分の中にあって複雑に絡んでいるときもあるのかもしれません。
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つまり、相手に期待しなければ風は吹かないんですよね。
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それはあまり良い対処法ではないですね…。相手に全く期待をしない…というのは人間であれば無理な話です。大切なのは風が吹いてしまったときに「あぁ、私は期待してたんだなぁ。でも、今回は期待に応えてはもらえなかったんだなぁ」と思って流すことです。
他者をコントロールすることは出来ないことを受け入れて流すことです。
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怒ってカッカしている時などは、流すことはもちろん、冷静に分析もできそうもないですね…。
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一番大切なのは怒りを抑えることではなくて、相手に対して暴言や暴力という形でぶつけないことです。
「あなたは私の努力を認めてくれると思っていたのに、分かってもらえず残念です」などとすぐに分析して冷静に伝えることは難しいことでしょう。あまりにも激しい感情をぶつけてしまいそうなときには、その場で全てを解決しようとせずに一旦距離をとるのも手段の1つです。
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そのように言えば良いんだと分かっていれば出来るかもしれませんが、人生いつも同じケースばかりとは限りませんものね。
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たしかに、その場を離れるのも一つの手段ですね。ときに自分の分析は難しいですから、冷静なときにした方が良いですよね。
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そして、暴言・暴力はよろしくありませんが、感情をぶつけるのは一概に悪いこととも言えません。とくにお子さんが親御さんに訴えかけるときなどです。
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子どもだけではなく、大人による「大人の対応」も善し悪しですよね。相手が「何をしても許してくれる人」と思い込みかねませんから、言うべきときはきちんと言わないといけませんね。
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期待してしまうのも感情があふれてしまうのも、人間ならば全て当然なんですよね。人間が複数人いれば風が吹くのも必然で、大切なのはその風の対処法。
無理に我慢して独りで抱え込んだり誰かに押し付けたりせず、うまく対処・調整できる人がコミュニケーション上手な人とも言えるのかもしれませんね。
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ネコさん、今日はゲスト出演していただきありがとうございました。
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こちらこそですニャ。